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保険診療で診察できる主な疾患
色素細胞母斑(ほくろ)

ほくろと呼ばれる色素細胞性母斑には先天性(先天性母斑)と後天性があります。基底細胞癌や悪性黒色腫(メラノーマ)などの悪性病変との鑑別にはダーモスコピーによるほくろ診断がとても重要となります。Spitz母斑、青色母斑などや太田母斑、表皮母斑、類器官母斑(脂腺母斑)などもあります。

 

皮膚腫瘍

皮膚腫瘍には皮膚の色調に変化があるものと、皮膚には変化がなく、皮膚あるいは皮下に結節(しこり)として触れるものがあります。皮膚に色調があるものはダーモスコピーによる良悪性の鑑別が非常に重要となります。しこりとして触れるものは触診、超音波による皮膚画像診断により診断することが大切になります。

 

皮膚炎・湿疹(皮膚のあかみ、がさがさ)

接触皮膚炎(かぶれ)、手湿疹(手あれ)、汗疱・異汗性湿疹、皮脂欠乏性湿疹(乾燥肌)、虫刺性皮膚炎(虫さされ)、脂漏性皮膚炎(ふけ症)など日常よくみられる症状から、アトピー性皮膚炎まで幅広く診察します。日常のスキンケアについて指導も行っています。接触皮膚炎の場合はパッチテスト(金属などのアレルギー検査)によるアレルゲン検索もおこないます。

 

炎症性角化症(皮膚のがさがさ・ごわごわ)

尋常性乾癬、掌蹠膿疱症や扁平苔癬に代表される、皮膚が赤く盛り上がり硬くなったり、手足ががさがさになることが特徴の疾患です。外用療法の他、内服療法(ビタミンA誘導体や免疫抑制剤など)のほか、当院ではエキシマライトによる紫外線療法を受けることができます。

 

感染症(細菌・真菌・ウイルス)

皮膚感染症には大きく分けて3つの原因があります。

細菌感染症では、皮膚が赤く腫れ上がる蜂窩織炎や丹毒、指が腫れる爪囲炎、ひょう疽、引っかき傷から生じる伝染性膿痂疹(とびひ)などがあります。

 

白癬(水虫)に代表される真菌感染症(カビ)は、柔道やレスリングをしている人の頭部多い新型水虫(トンズランス感染症)からたむし、いんきんたむしと呼ばれる体部白癬、爪が厚く白濁する爪白癬(爪水虫)などさまざまな部位に生じます。

 

ウイルス感染症は口唇ヘルペス、カポジ水痘様発疹症や水痘(水ぼうそう)・帯状疱疹などのヘルペスの仲間による感染症をはじめ、子供や老人にできやすい伝染性軟属腫(水いぼ)、尋常性疣贅(いぼ)、性行為感染症である尖形コンジローマなどがあります。伝染性紅斑(りんご病)や手足口病もウイルス感染症です。

 

かゆみを主体とする炎症性皮膚疾患

皮膚のトラブルには蕁麻疹、痒疹、皮膚そう痒症など非常に強いかゆみをともなうものがあります。蕁麻疹には粘膜におこる血管性浮腫(クインケ浮腫、血管神経性浮腫)や蕁麻疹様血管炎があります。痒疹は強いかゆみにより皮膚を頻回にひっかくことで生じます。皮膚に明らかな症状がなくて皮膚がかゆい場合は皮膚そう痒症と呼ばれます。

 

紅斑・紅皮症(全身の赤み)、薬疹

多形紅斑(多形滲出性紅斑)はウイルス性と薬剤性に大きく分けられます。紅皮症はもともと皮膚に炎症性疾患(アトピー性皮膚炎や乾癬など)がある場合が多く、急速に全身に赤み(紅斑)が広がる病態を指します。その他、Sweet病や固定薬疹などがあります。これらの疾患は原因に合わせた治療が必要です。

 

血管炎・紫斑(下腿の赤いぶつぶつ、あざ)

血管の破綻によって真皮あるいは皮下組織への出血によってできます。原因はさまざまで、上気道感染後におこりやすいアナフィラクトイド紫斑、原因不明な結節性多発動脈炎、アレルギー性肉芽腫性血管炎、Wegener肉芽腫症などの血管炎症候群があります。これらは皮膚以外にも多彩な症状を示します。

 

膠原病および類縁疾患

膠原病はそれぞれ特異的な自己抗体を有する自己免疫疾患で、皮膚症状によって診断されることがあります。全身性エリテマトーデス(SLE)、強皮症、多発性筋炎/皮膚筋炎、混合性結合組織病、シェーグレン症候群などが代表的な疾患です。関節リウマチ、成人Still病もあります。

 

熱傷(やけど)・凍瘡(しもやけ)・褥瘡(とこづれ)

光線過敏症や日光皮膚炎(日焼け)

熱、冷感、圧迫、日光などの物理化学的刺激によって皮膚にダメージが生じて引き起こされます。皮膚の損傷によっては潰瘍や皮膚欠損ができるため、受傷後速やかな治療が重要となります。潰瘍治療もおこなっています。

水疱症(赤みと水ぶくれ)

顔面を含む全身に紅斑(赤み)と水疱(水ぶくれ)が生じる疾患で、口腔粘膜にも病変が及ぶものもあります。先天性と後天性の水疱症があり、前者は遺伝性で後者は比較的高齢者に多く見られます。尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、腫瘍随伴性天疱瘡、水疱性類天疱瘡、粘膜類天疱瘡などがあります。

 

色素の異常(白斑・色素斑)

メラニンの減少や増加によって生じます。メラニンが減少するものに尋常性白斑があり、当院ではエキシマライトによる紫外線療法をうけることができます。またメラニンが増加したものには雀卵斑(そばかす)、肝斑(しみ)、老人性色素斑があります。

 

円形脱毛症

円形脱毛症はさまざまな原因で生じます。数ヶ月で自然治癒する場合もありますが、難治のものや再発性のものもあり治療に難渋することもしばしばみられます。エキシマライトによる紫外線療法が有効なことも有りますので、なかなか治らない脱毛症の場合はご相談ください。

 

ここに記載されていなくても皮膚に関する疾患はなんでも診察いたします。皮膚症状がある場合はご気軽にご相談ください。

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