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アレルギー検査

アレルギーとは

免疫反応が特定の抗原に対して過剰に反応することがアレルギー(過敏症)です。アレルギーを起こす原因となるものをアレルゲン(特異抗原)と呼びます。アレルギーにはスギ花粉症(アレルギー性鼻炎・結膜炎)、薬剤アレルギー、食物アレルギー、金属アレルギー、蕁麻疹、接触皮膚炎(かぶれ)などの外因性と関節リウマチや膠原病(とその類縁疾患)などの内因性に分けることができます。

 

皮膚はアレルギー反応が起こる代表的な臓器であり、さまざまな皮膚疾患がアレルギーによるものであるとわかっています。アレルギー反応には以下に示す4つの型があり、それぞれ特徴があります。これらの特徴を活かして検査・治療をしていくことが重要です。

 

当クリニックは食物・蜂刺されなどによる急性アレルギー(アナフィラキシー)に対する治療薬(エピペン®注射液)を処方することができます*。食物アレルギー診察をはじめ、学校生活管理指導表(アレルギー疾患用)を発行することができますので、ご気軽にご相談ください。

 

*エピペン注射液は登録されている医療機関でのみ処方できる薬剤です。

代表的なアレルギー皮膚疾患

  1. 蕁麻疹・アナフィラキシーショック 

  2. 薬疹 

  3. アレルギー性接触皮膚炎 

  4. 水疱性類天疱瘡 

  5. アレルギー性紫斑病 ヘノッホ・シェーンライン紫斑病など 

アレルギー検査

特定の抗原に対するアレルギーの有無を調べる検査です。Ⅰ型アレルギー反応(即時型)とⅣ型アレルギー反応(遅延型)により検査方法が異なります。

 

  • 即時型のアレルギー検査:IgE-RAST法、DLST、プリックテスト

  • 遅延型のアレルギー検査:パッチテスト

IgE-RAST法

物質に対する特異的なIgEを血液検査にて測定する方法です。

 

アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、花粉症(アレルギー性鼻炎・結膜炎)、蕁麻疹(原因がある程度特定できそうな場合)、食物依存性運動誘発性アナフィラキシーなどで測定します。

 

約200種類の検査が可能です。希望項目を選択して検査を行います(保険では1回13項目まで)。

 

View39は代表的な39種類の抗原を調べる検査で、スクリーニングとして有用です。保険で検査する事ができます。

(従来のView36からオオアワガエリ、豚肉、バナナが追加になりました)

小さなお子さまや迅速に検査結果を知りたい方にはイムノキャップラピッドアレルゲン8という検査も行っております。指先からの採血により20分で結果がわかります。イヌ、ネコ、ヤケヒョウヒダニ、スギ、シラカンバ、カモガヤ、ヨモギ、ブタクサの8種類を検査することができます。保険で検査することが可能です。

その他、花粉症セット、アトピー性皮膚炎セット、小児セットなどもあります。

 

食物依存性運動誘発アナフィラキシーで頻度の高い小麦はω-5グリアジン、口腔アレルギー症候群(花粉関連食物アレルギー症候群)でシラカンバ(しらかば)と関連が深い豆乳(Gly m4)なども測定しています。​さらに、アレルギーをおこす食品として話題となっているクルミを含むナッツ類についても検査しています。

 

ナッツ類でもアレルギーをおこしやすいもの、クルミ、ピーナッツ、カシューナッツについてはAra 2(ピーナッツ)、Jugr1(クルミ)、Anao3(カシューナッツ)が保険適応であり、アレルギー診断をすることが可能になりました。当院でも採血にて検査可能であり、フローチャートによりアレルギー診断を行います。

View39で測定できる検査項目

イムノキャップラピッド8

パッチテスト

接触皮膚炎(かぶれ)の抗原を検索するため、抗原を直接皮膚に貼り付ける検査です。

 

​また、「肌の調子が悪い」といった漠然とした肌トラブルの場合も歯科金属などによるアレルギーの可能性があります(2016年4月よりアレルギーテスト陽性で紹介状があると、歯科にて保険診療で歯科金属入れ替えができるようになっています)。歯科治療中に歯科金属パッチテストを希望される場合、歯科医師にご相談のうえ受診ください。

 

貼付部位は上背部(または上腕)です。貼付後48時間で1回目の判定を行います。遅延型アレルギーを判定するため、72時間後(2回目)、1週間後(3回目)も確認します。48時間貼付した状態で過ごしていただくため、汗をかく夏季(7月〜9月ぐらいまで)は判定が難しいためおこないません。パッチテストを希望される場合は涼しい時期に受診ください。

 

当クリニックでは金属アレルギー検査(水銀を除く16種類)とかぶれやすいものを集めたジャパニーズスタンダード・パッチテスト(21種類)を検査することが可能です。化粧品や医薬品に含まれているラノリンアルコール、フラジオマイシン、カインミックスを始め、毛染めに含有するパラフェニレンジアミン、点眼薬の防腐剤であるチメロサール、ホルムアルデヒド、エポキシ樹脂など日常触れる機会の多いものが選ばれています。既存の治療で皮膚症状が軽快しない場合、かぶれ(アレルギー性接触皮膚炎)が遷延している可能性もあります。

 

また、それ以外の接触源を用いたパッチテストもおこなうことがあります。

 

金属アレルギーによる皮膚疾患としてアレルギー接触皮膚炎をはじめ、接触皮膚炎症候群、扁平苔癬、異汗性湿疹があり、掌蹠膿疱症も関与が示唆されています。歯科金属を使用する前にテストすることも可能です。ご相談ください。

パッチテストで測定可能なもの

薬剤リンパ球刺激試験(DLST)

薬剤リンパ球刺激試験(Drug-induced Lymphocyte Stimulation Test; DLST)は、薬疹が疑われる場合にのみ、原因検索としておこないます。薬疹の原因と思われる被疑薬と採血によって得られたリンパ球を培養することで判定します。薬疹の種類によっては要請になりにくいものがあるため、医師が必要と判断した場合に検査いたします。

 

この検査は月曜〜金曜のみ施行可能です。

 

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